ランニング初心者集まれ
走って変わった!-先輩ランナーからのメッセージ-
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ランニングの魅力を知り、
楽しく続ける秘訣は、
「目標設定」と「レース出場」にあり!
野島国夫さん Kunio Nojima
ランニング歴3年 41歳 東京都在住
走り始めたきっかけは、「仕事のために仕方なく」。
しかし、そんな後ろ向きな考えは、初フルマラソンを走り終えると一変。
「サブ3.5」を目指すようになった今は、さらにランニングの魅力を感じているといいます。
理解できなかった「ランニングブーム」
走り始めたきっかけは、仕事抜きでは語れません。
僕は矢野経済研究所という市場調査会社に勤めており、専門分野のマーケティング分析を行い、レポートを作成するのが仕事です。10年前からスポーツシューズマーケティングの担当になりました。
着任当初はちょうど東京マラソンの第1回が開催され、世の中は「ランニングブーム」。走り始めた人は多かったのですが、野球部出身の僕にとっては「走ること=罰」のような印象が…。正直、「何がおもしろいんだろう」「何でブームになんだろう」という思いが拭い切れなかったですね。
各メーカーの展示会やショップに通い詰め情報を集めていましたが、特殊な分野でもあるため、市場を理解するにはランナーの気持ちを知ることが必要不可欠。そのためには、「自分が走らないわけにはいかない…」と思うようになりました。
そしてとうとう、メーカーやショップの担当者に半年後のフルマラソンに出場することを公言してしまったんです。
センスがなくても、確実に速くなっていく!
最初は週1回、駒沢公園を10km走りました。始めたばかりの頃はキロ7分くらいだったのですが、続けていくうちに不思議と呼吸がラクになってくる。
2カ月続けていると、タイムがキロ6分台、6分30秒、6分前半…と目に見えて速くなってきて、1回の距離も15km、20km…と延ばせるようになってきました。
ゴルフも習っていたのですが、練習を積んでもなかなか上手くならない。スポーツにはある程度センスがなくてはダメだと感じていましたが、ランニングは続けていると確実に成長を感じることができました。あとは、元々75kgあった体重がみるみる減っていったのも嬉しい驚きでしたね(現在は-18kg!)。
泣きながらフィニッシュした初マラソン
そして迎えた、2012年の奈良マラソン。
自分なりに練習を積んだつもりでしたが、30kmあたりからとてもキツくなりました。しかし、そんな時に沿道の人がおしるこをくれたり、上り坂では「前傾姿勢で走るといいよ」「腕を振って」とアドバイスをくれたり…たくさんの人が見ず知らずの僕に声をかけてくれて、すごく力が湧いてきたんです。
そんな熱気に包まれていると、自然と涙が出てきました。そして恥ずかしいことに、最後は泣きながらフィニッシュテープを切ることに…。
その瞬間、これだけ多くの人がランニングに夢中になっている理由が、ようやく理解できた気がしました。
初フルマラソンの奈良マラソンにて。 タイムは4時間14分21秒でした |
目標ができれば、状況に言い訳しなくなる
それからランニングの魅力にすっかりはまり、大阪・徳島・神戸・鳥取・那覇など、各地のフルマラソンレースへ全国行脚。平日は週に2~3回10km前後の帰宅ラン、週末は30km走を習慣的に行い、現在は月間180~200kmを走っています。各メーカーの新作モデルが出たら購入し、はき心地をチェックするのも欠かしません。
1人でトレーニングを続けるのは大変な時もありますが、「サブ3.5」という目標を立てたことによって、「今日はやめてしまおう…」という言い訳をしないようになりました。
例えば、以前であれば、気候や仕事など何かしら「理由」をつけて走るのを断念していた。
でも、サブ3.5を本気で狙うんだと決めてからは、「暑い日は木陰で走ろう」「雨の日はジムで走ろう」「帰宅ランのために仕事を早く切り上げよう」など、「トレーニングするためにはどうしたらいいのか」を考えるようになったんです。
それは仕事にも好影響をもたらしてくれました。新しいプロジェクトが始まるときには「できない理由」ばかりを並べがちだったのが、現在は「プロジェクトを達成するためにはどうしたらいいのか?」という思考になっています。
ランニング業界を知る以上に、前向きに考えられる思考を手に入れられたのは非常に大きな収穫でした。
今はサブ3.5に向けてトレーニングを積み、色々な土地のフルマラソン大会に出場することが何よりの楽しみ。2015年は各地方で新しいフルマラソン大会が開催されましたが、ランニング市場は今後さらに盛り上がっていくと思います。
ランニングの魅力を知り、長く続けていくためには、「自分なりの目標設定」と「レースへの出場」をお勧めします。 迷っていたら、まずはエントリーをしてみてください!
レースに出るのがとにかく楽しみ。 今年は東京マラソンや横浜マラソンにも 出場しました |