RUNNET TRAIL コラム
トレラン・レースリポート
- TOKYO八峰マウンテントレイル2015
開催日: 2015年12月23日(祝)
開催地: 東京都八王子市
距離: 34km 累積標高:1629m
完走者/出走者: 693人 ※完走率91%
東京から日帰りできる楽しい大会が誕生!
高尾山~陣馬山を含む34kmレース
東京都内の有名なトレイルコース「高尾山~陣馬山」の登山道を一部通過する新しい大会が誕生しました。首都圏から日帰りができる大会ということで、参加のしやすさも魅力に思い出場してきました。
(RUNNETスタッフ・O)
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登山客やハイカーへの配慮重視の大会
JR高尾駅前からシャトルバスでスタート地点の東京八王子市「夕やけ小やけふれあいの里」へ。荷物を預け、駐車場に参加者は集まります。コースは市内の「夕やけ小やけふれあいの里」をスタートして、高尾山口駅と高尾駅の間にある落合公園をフィニッシュとするワンウェイのコース。
主催者をはじめゲストランナーの鏑木毅さんも当日話をしていましたが、この大会は「SHARE THE TRAIL」がキャッチフレーズ。自然公園内、登山道において登山者とトレイルランナーがトレイルをお互いに気持ちよく楽しめるようにマナーと併せてルールも守っていくために「グッドマナー賞」の表彰があるなど特徴的な大会です。途中に出会う登山者の追い越し方や、声かけについては、通常の大会よりも配慮が必要だと意識しながらスタートラインに立ちました。
シャトルバスの遅れでスタート時間も15分遅れで8時15分にスタート。八王子市長の号砲の合図で一斉に走り出しました。コースは、夕やけ小やけふれあいの里→盆堀林道→入山トンネル→鳥切場→市道山分岐→醍醐丸→和田峠→陣馬山→小仏城山→大垂水峠→草戸山→四辻→落合公園(フィニッシュ)で、距離は約34Km。
※コースマップはこちら
スタートするとしばらくは盆堀林道の急なのぼり坂を走ります。このアスファルトの林道は、ひたすら登りますが、トレイルの入り口まで頑張って走れば、渋滞につかまりません。
トレイルは冬景色。木々は葉を落としまわりの眺望はよく、足元はふかふかの落ち葉が敷き詰められています。まわりを山々に囲まれたところですが、ときおり開けたところでは、眼下に八王子の街が、さらに遠くには東京都心のビル群が見えます。一方で、コース上、富士山が見えるところもあります。
記念すべき第1回大会には889人が出走! |
「夕やけ小やけふれあいの里」スタート後しばらく ロードが続き、林道を過ぎてやがてトレイルに入る |
見晴らしのよいトレイルを独り占めできる贅沢
コースは、頑張れば走りきれるくらいの、小刻みなアップダウンが続きます。大会当日は雨予報も出ていましたが、曇り空で、少し汗ばむ程度の走りやすい気温で気持ちよかったですね。
コースの一部は、10月に開催されている「日本山岳耐久レース(ハセツネ)」のコースとも重なる部分がありますが、前半は登山者がいないコースで、贅沢にもトレイルを独り占めできてしまうようなところでした。
コース上、エイドステーションは3カ所あり(和田峠、小仏城山、三沢峠)、それぞれが関門となっています。水とバナナが置いてありますが、そのほかの食べ物やスポーツドリンクはないので、持参する必要があります。もちろん自販機もコース上にはありません。ルールでは水(500mlリットル以上)と行動食を携帯することになっています。
ちなみにフィニッシュタイム4時間の私は、パワージェルふたつとコンビニようかんひとつ、粉飴(マルトデキストリンの粉)入りの水750mlを携帯しました。制限時間の8時間くらいかかる方ならば、ジェル6個とスポーツドリンク1リットルくらい持って走ると安心だと思います。
途中、小さな子どもがサンタクロースの格好で私設エイド?のようにお菓子を配っていました。レース中、ひょっこりこんな出会いがあると嬉しいですね。ちなみに最後のエイドステーションには八王子市名物の「都まんじゅう」がありました。しっとりとしたおまんじゅうは食べやすく、最後のひと踏ん張りに効きます。
寒い時期ですがトイレが少ないので注意が必要です。コースをはずれると登山道にトイレがあります。トイレは使用可能ですが、登山者の多い場所でもあるので、コースを外れたらトイレまで歩いて利用するように大会側では案内しています。
こんなかわいいサンタさんがコース上でお菓子を配って くれていた! |
えっちら、おっちら。 胸突き八丁の急登区間を上る |
これがエイドステーションで出た八王子名物 「都まんじゅう」。食べやすくて大好評! |
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日当たりのいい広葉樹林帯、杉並木、見晴らしのよい尾根とコースは変化に富む
密かにグッドマナー賞を狙ったが…
陣馬山山頂を迂回路でかわし、明神峠というメインコースに出ると登山者の姿もちらほら見えてきます。追い抜くときは細心の注意をし、声をかけ、減速や停止をしていきました。「ありがとうございます」「こんにちは」と声を出して密かに「グッドマナー賞」を狙っていましたが、残念ながら受賞できませんでした。ただ、こうして声をかけながらレースを楽しむことで、登山客から「頑張って」と応援されたりお互い気持ちが良いものだと実感しました。
この大会は、ヘッドライトの携帯もルールづけられています。第三関門の三沢峠はスタート後6時間が関門時間となっていますが、ここを13時半以降に通過する人には、ライトを携行しているかの確認がされ、携帯してなければ先に進めなくなるので要注意です。
メインコースを過ぎてフィニッシュまでも小刻みなアップダウンは続きます。
京王線の電車の音が聞こえてきたら、いよいよフィニッシュは間近。最後まで走りきれるコースなので気持ちよく山を駆け下りました。
登山者の多い人気の山々なので、山頂という山頂はコースからはずれています。これは仕方がないのですが、それでも木々がない見晴らしのよい所も多く、どこで一息つくか、事前に試走できるとトレイルレース初心者でも安心して参加できると思います。都内から近い場所にあり、路線バスも通っているので、仲間と一緒に試走をすることをおすすめしたいです。
走り終わったらホットドリンクのサービスとフィニッシャーTシャツにバンダナキャップ、八王子名物「八王子ラーメン」をもらい、冷えた身体を温めに近くの温泉へ行きました。
年末の寒い冬の時期、贅沢なトレイルコースを満喫し、温泉で温まり、仲間と忘年会。毎年定番の大会になりそうです。トレイルコースを利用するひとりとしてマナーを大事に、次回も参加したいと思いました。
東京とは思えないくらい人が 少ない走りやすいコースに出会える! |
エイドステーションにあるのは水とバナナ。 行動食をしっかり携帯する必要がある |
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京王線の電車の音が聞えてきたら、もう間もなくゴール!
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