浅井えり子さん推薦
「浅井はスピードがないわけじゃない。記録が出ないのは、スピードが出ない身体と走り方をしているからだ。スピードが出る身体を作って、走り方を変えたら、必ず速く走れるようになる」佐々木監督が、初めて私の走り方を見たとき、言ってくれた言葉です。
そんな私に与えられたトレーニングはLSD三昧の毎日でした。当初はLSDの効果もわからずに走っていましたが、LSDは着実に私にマラソンランナーとしての力をつけてくれました。この本は、私にとって原点でもあるLSDの世界がわかりやすく書かれています。LSDに興味があるなしに関わらず、全てのランナーに一度は読んでほしい一冊です。
復刻版の刊行にあたって
佐々木功監督の「ゆっくり走れば速くなる」の初版が刊行されたのは1984年でした。LSD(ロングスローディスタンス)トレーニングの必要性を、わかりやすい理論と実践方法で解説。指導を受けていた浅井えり子選手がソウル五輪マラソン代表となり、その「正しさ」を証明してくれたこともあって、ランニングのトレーニング本としては多くのランナーに長く読み継がれてきました。
初版から時を経て、いったんは絶版にした本書ですが、理論そのものは少しも古くなっておらず、ランニングを愛し抜いた佐々木監督の思いが今もビビッドに伝わってくるもので、いま、多くの新しいランニング愛好者の出現の時を得て、ぜひ、その方たちにも読んでいただきたいと、復刻版を刊行するに至りました。
著者=佐々木功
ブック(B6判208頁) ¥1,620(税込)