RUNNET TRAIL コラム
トレラン・レースリポート
- OSJ奄美ジャングルトレイル50K
開催日: 2016年2月14日(日)
開催地: 鹿児島県(奄美大島)
距離: 50km、20km
完走者/出走者:
【50kmの部】 151人/162人 完走率93%
【20kmの部】 55人/68人 完走率80%
太古を思わせる亜熱帯植物のジャングル
タフなコースと島の暖かなホスピタリティ
リポート/佐藤 謙介さん
奄美の伝統飲料「ミキ」でエネルギーチャージ
マングースの罠も飛び越えて走る!
第1チェックポイント(36km地点)を過ぎて、中盤最大のポイントは、なんといっても奄美の原生林の中を走る「金作原(きんさくばる)林道」。このパートは林道の奥まで入っていって折り返してくるというコース設定。林道に入ると、これぞまさに「ジャングル」という雰囲気。本州のレースでは見られない南国の木々が生い茂り、見どころ満載でした。
しかも、ここはレースでも中盤から終盤へ入る大事な箇所で、折り返しコースのため、前の選手と、後ろの選手との間隔がつかめる唯一のポイント。自分も前の選手とは2分、後ろの選手とは3分程度あいていることを確認して後半に入りました。
金作原林道を抜けると、第2チェックポイントに到着。ここが一番充実したエイドで、「レースを存分に楽しむならここでしばらくゆっくりしても良いかも」と思えるほどでした。そしてここでぜひ飲んで欲しいのが「ミキ」という米とサツマイモをすり潰して発酵させたという飲み物。奄美大島や沖縄の伝統的な飲料です。
白い飲み物なので、最初は「なんでエイドに牛乳が置いてあるんだ」と思いましたが、それが「ミキ」という飲み物だと教えてもらい、レース中にお腹が弱くなる自分にとっては白い飲み物というだけで、お腹にきそうで恐かったのですが、飲んでみるとこれが「ウマい!!」
しかも栄養価も高そう!!という事でおかわりまでもらってしまいました!!本当はもう2、3杯飲みたかったですがタイムも気になるところだったので先を急ぐことに。(もちろん、おなかも大丈夫でした!)
第2チェックポイント(42km地点)を抜けると、最後にようやく現れたシングルトレイル!!
「やっと来たかあ」という感じで走り始めると、これまた雨でぬかるんでいるため、かなり滑るし、途中にマングースの罠が仕掛けてあり、ジャンプして飛び越えながら走りました。距離にして2kmなのですが、これまで林道、ロードのアップダウンでダメージを受けた脚にはかなりこたえました。
そして難敵のトレイルを抜けるとあとは名瀬小学校までロード!!
もうこの時には脚も使い切っていて、最後の力を振り絞って小学校脇をラストスパートしてゴール!!
タイムは目標の5時間をギリギリ切ることができて、総合11位、年代別3位で満足のいく結果でした。
ジュラシックパークのような森を走ると気分はもう 太古の時代にタイムスリップ!? |
エイドが充実しているのもこの大会のよさ! |
ゴールの名瀬市街地に近づくと視界が開けて海が見える! 晴れていれば真っ青な海のはずなのだが… |
|
|
アフターレースの楽しさもここの特長!
地元の方と踊りまくる表彰パーティー
そして奄美ジャングルトレイルでなんといっても一番楽しいのが表彰パーティ。50km、20kmの総合、年代別、男女別でそれぞれの表彰がされ、入賞者の商品として奄美産の黒焼酎があったりと、特徴ある景品が用意されていました。そしてお酒も十分に回ってきたところで、余興では奄美三味線の民謡歌手の美声に酔いしれ、地元で有名(?)な「さとし」のPerfumeとAKB48に爆笑し、最後は地元青年会の皆さんと一緒に参加者全員で踊りまくって異常なほどの盛り上がりを見せ、奄美を存分に味わいながらお開きとなりました
奄美ジャングルトレイルは、そのコース景色の希少性もさることながら、奄美大島の地元の方々が本当にこのレースをサポートしていただいていることが分かり、地元の方々の温かさも加わった本当に良いレースでした。
来年もまた絶対に来ようと思いながら、帰路につきました。
結局終始、曇り空と雨だったのは残念でした。来年は晴れてくれることを期待します!!
恒例の表彰パーティーでは全員総立ちの踊りで 大盛り上がり |
- リポーター/佐藤 謙介さん(39歳)
神奈川県鎌倉市在住。人材派遣会社勤務。トレイルランニング歴は2年半。
それまでは走ることを苦手としていましたが、初めて出たトレランの大会で山を走る魅力にはまってしまいました。
今年は「OSJシリーズ全戦完走」が目標。未知なる領域の100マイルレース「おんたけウルトラトレイル」と「KOUMI100」に向けて心と体を準備しています。
- < 生駒トレイルラン
- OSJ奄美ジャングルトレイル50K
- 熊野古道中辺路マウンテンランレース >